海外のサイト(Daily Express USなど)で、Amazonの物流センターにおいて人と物流ロボットが協調して働く様子が紹介されていましたので、簡単に要約して紹介しつつ少し考察も加えたいと思います。
こちらが元の記事のリンクです。
Inside Amazon warehouse where robots have taken over and cry at humans – but they’re loved
8万坪超の次世代フルフィルメントセンター
紹介されているのは米テネシー州ナッシュビルと、ルイジアナ州シュリープポートにあるAmazonのフルフィルメントセンターです。特にルイジアナのセンターは次世代フルフィルメントセンターと位置付けられ、8万坪を超える規模で、3000万点のアイテムを保管し、2,500人もの人が就業しています。
Amazonの物流センターで活躍する物流ロボットおよびシステム
Proteus(プロテウス):棚搬送ロボット
棚やカゴ台車を搬送するロボットです。進路に人がいると停止しますが、長い時間停止していると(耳障りではない音で)アラート音を出したり、次に自身が進みたい方向を示すなど、人と協調するための機能が備わっています。Kiva Systemを源流とするロボットですね。
Proteusが稼働する様子(WIREDより引用)
Proteusが人を避けて移動する様子(WIREDより引用)
Sparrow(スパロー):ピッキングロボット
様々なサイズ、形状のアイテムをピッキングして動かすロボットです。
Sparrow
出展:Daily Express US
Cardinal(カーディナル):荷物の積み付け・積み降ろしロボット
カゴ台車やパレットに荷物を積んだり、降ろしたりするロボットです。「最高のテトリスプレイヤーのよう」とされています。
Cardinal
出展:Daily Express US
Digit:ヒューマノイドロボット
リンク先の記事では紹介されていなかったのですが、このヒューマノイドロボットもAmazonの物流センターで利用が開始されています。コンテナの持ち運びや格納などを役割としています。
Digit
出展:Geek Wire
Sequoia(セコイア):全体を管理するシステム
ロボットも作業員も含めて、物流センター全体の流れを統合管理するシステムです。一般的な分類としてはWES(Warehouse Execution System)にあたるものと思われます。
物流ロボットをメンテナンスしたり、活用する様子
次の動画の前半では、物流ロボットをメンテナンスする珍しい様子が紹介されています。特別に高度な技術を持つ人でなくてもメンテナンスできるよう設計されており、そのような人材を訓練するのも簡単になっているそうです。メンテナンス人材の不足も深刻な課題になっているのでこれは非常によい取り組みですね。
記事に紹介されていたのはこちらの動画なのですが・・・残念ながら上手く埋め込めませんでしたのでURLをコピペしてご覧いただければと思います。
https://cdn.jwplayer.com/previews/mS09NopC
類似の動画で、女性エンジニアがロボットをメンテナンスする様子が紹介されていますので合わせて紹介します。
関連/参考リンク
Daily Express USの記事
https://www.the-express.com/news/us-news/151144/amazon-robot-ai-facility-technology
Proteus、Sparrowについて紹介したWIREDの記事
https://wired.jp/article/amazons-new-robots-automation-revolution/
Sequoia、Digitについて紹介したITメディアの記事
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2310/19/news097.html