キリンビバレッジとキリングループロジスティクス(KGL)は、三菱重工業と三菱ロジスネクストが開発した「自動ピッキングソリューション」を、神奈川県海老名市の海老名物流センターに導入し、稼働を開始しました。このソリューションは、三菱重工の先進技術「ΣSynX(シグマシンクス)」を活用し、飲料倉庫のピッキング作業を自動化・知能化するものです。
自動ピッキングソリューションの特徴と導入設備
このソリューションの主な特徴は以下の通りです。
- 高度な自動化: AGF(無人フォークリフト)4台、AGV(無人搬送車)11台、ピッキングロボット1台を連携させ、効率的なピッキング作業を実現
- 柔軟性: 従来のコンベヤーなどの固定設備が不要で、倉庫のレイアウト変更や拡張に柔軟に対応可能
- 生産性向上: 共同実証では、導入前と比較して生産性が42%向上
- 作業環境改善: 重量物の取り扱いを自動化し、作業者の負担を軽減
最適化による賢いピッキング
導入の背景と期待される効果
キリングループは、物流現場における人手不足や重量のある飲料段ボールの人手によるピッキング・重筋作業の課題に直面していました。この自動ピッキングソリューションの導入により、以下の効果が期待されています。
- 物流センター全体の人手不足解消
- 待機車両時間の短縮
- 「物流2024年問題」への対応
導入プロセスと海老名物流センターの概要
このソリューションを導入するにあたり、キリンと三菱は共同実証を2022年11月より開始し、その有効性を確認したのち、2023年11月に海老名物流センターでの導入を決定し、今回の稼働開始に至っています。
名称 | キリングループロジスティクス東日本支社湘南支店 海老名物流センター |
住所 | 〒243-0426 神奈川県海老名市門沢橋6丁目2-1 |
敷地面積 | 2階建て 倉庫1階:15,768㎡、倉庫2階:15,907㎡ |
導入設備 | AGF4台、AGV11台、ピッキングロボット1台 |
今後の展望
キリングループと三菱重工グループは、飲料倉庫への入出庫およびトラック荷積み・荷降ろしの自動化に関する共同実証も進めており、今後も飲料業界の物流課題解決に向けて連携を強化していく方針です。
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三菱重工プレスリリース
https://www.mhi.com/jp/news/241212.html
海老名物流センター
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2024/1212_01.html