株式会社ギークプラスは、物流倉庫の保管効率とピッキング作業効率を大幅に向上させる新たな自動ケースハンドリングロボット(ACR)「RS(Robo Shuttle)シリーズ」の提供を2025年4月より開始しました。従来の手作業中心の運用と比較して最大8倍の生産性を実現する画期的なソリューションです。
RSシリーズが実現する高効率物流
RSシリーズは、自律型ケースハンドリングロボット(ACR)と自律移動ロボット(AMR)を組み合わせた自動化ロボティクスです。最大12メートルの高さに対応する保管ラック群を活用し、ピッキングロボットが約1.2〜1.8m/秒のスピードで移動しながら荷物を作業員の手元まで運ぶ「Tote-to-Person」モデルを採用しています。
この革新的なシステムにより、従来の手作業のみの倉庫と比較して、ストレージ容量が最大5倍増加。さらに、人手中心の運用と比べて最大8倍の生産性向上を実現します。
RSシリーズの主な特徴は以下の通りです。
1. 高い保管効率
高さ約12mの高所まで対応し、ダブルディープ方式により左右2列の棚への入出庫が可能。これにより、ストレージ容量が最大5倍増加し、限られた倉庫スペースを最大限活用してコスト削減にも貢献します。
2. 高い生産性
人手中心の運用と比べて最大8倍の生産性を実現。ACRとAMRという役割の異なる2種類のロボットが連携することで、作業員はステーションでのピッキング作業のみに専念でき、作業負担の軽減につながります。
3. 柔軟な伸縮仕様
柔軟な伸縮仕様のため、防火区画の制約にとらわれず設置が可能。荷物をまとめる手間がなくスムーズな搬送が実現します。
4. 多様な荷姿対応
コンテナとダンボールどちらも1台のロボットで対応可能。荷物サイズがバラバラでも柔軟に搬送できます。
夏には最新モデル「RSAir」も登場予定
ギークプラスは、RSシリーズの新型モデル「RSAir」を2025年夏に販売開始する予定です。本モデルはACRとAMRが一体型の構造となっており、導入コストを抑えやすく、将来的な増設も柔軟に行えるのが特徴です。
また、現行のRSシリーズと電源供給方法が異なり、プラグからの直接供給となることで、ロボットの移動スピードが向上(4m/s)。SKUあたりの出荷量が多く、生産性を求める現場に最適なプロダクトとなっています。
物流業界の課題解決を目指して
昨今の物流業界では深刻な人手不足に加え、EC需要の拡大などによる荷物量の増加に伴い、倉庫現場の負担が増しています。その結果、作業の遅延や出庫の遅れが発生し、配送リードタイムの長期化や追加コストが問題となっています。
さらに、業務のひっ迫を受け、保管スペースの確保や人件費の増加が避けられず、物流費全体の高騰にもつながっています。こうした課題の解決策の一つとして倉庫の新設・増設が検討されますが、建設コストや追加の人件費、光熱費などの負担が生じるため、実行は容易ではありません。
そこでギークプラスは、倉庫の新設・増設だけでなく、既存の倉庫で最大限の保管効率を引き出し、最小限の作業人数でピッキング作業を実現する、ACR領域における新ロボティクス「RSシリーズ」の提供を開始しました。これにより、保管スペースの有効活用が可能となり、倉庫の拡張に頼らない柔軟な運用が実現します。
ギークプラスについて
ギークプラスは2017年に創業し、深刻化する人手不足と急拡大する物流需要の解決を図るため、自動化ロボット販売事業、ソフトウェア事業、フルフィルメント事業を展開しています。日本国内におけるロボット販売実績は4,000台強で業界トップクラスを誇り、複数拠点間のデータ連携を可能にするソフトウェアを活かした自動化ロボットのパフォーマンスを最大化するオペレーション構築を強みとしています。
フルフィルメント事業においては、相模原と常総にLaaSセンターを開設し、最新の自動化ロボットを活用したフルフィルメントサービスを従量課金制で提供しています。
関連リンク
– RSシリーズの製品詳細(ギークプラス公式サイト)
– RSシリーズ紹介動画(YouTube)
– RSAir紹介動画(YouTube)
– プレスリリース
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