ミスミの東日本流通センターがギークプラス「PopPick」を導入 多品種・変量対応の新GTPソリューションで「確実短納期」を実現

  • 2025年10月25日
ミスミに導入されたPoppick
出所:株式会社ギークプラス

導入の背景 “ものづくりを止めない”ための物流DX

ミスミは、製造現場で欠かせない副資材・部品を取り扱う企業として、「確実短納期」を企業文化の中核に据えています。部品ひとつの遅延が生産ライン停止につながるため、同社物流の信頼性は製造業全体の安定性に直結します。そうした中で、労働力不足・作業負担の増大・属人化という課題を抜本的に解消する目的で、国内3拠点の自動化プロジェクトを推進してきました。

PoCから本導入へ 72台のPopPick導入決定

ミスミでは、「PopPick」のPoC(概念実証)を実施し、想定した効果が得られることを確認しました。その結果を踏まえ、PopPick72台と7基のピッキングステーション、440台の保管棚の拡張導入が決定しました。

導入の決め手となったのは、ミスミオペレーションの品質基準に適合できる高いカスタマイズ性です。加えて、アンカー不要の構造により、企業成長に合わせた拡張・移転の柔軟性も高く評価されました。ミスミ担当者は「レイアウト変更やシステムの段階的な拡張が容易であり、当社のビジネスに高い親和性を持つソリューションであると評価できたため、安心して『PopPick』の本導入を決定できました」とコメントしています。

GTPソリューション「PopPick」の特長

ギークプラスの「PopPick」は、最大3.8mまで商品を保管できる高層・高密度GTPソリューションです。ロボットが高層ラックをピッキングステーションまで搬送し、そこでクレーンがラックから対象コンテナを取得して作業者の手元に届けます。作業者は定点でピッキングを行う形で省人化を実現します。

  • 保管効率は従来比2倍
  • ピッキング生産性は最大600ピース/時
  • コンテナ運搬時の取りこぼしリスクを防止

詳細スペックは公式製品ページ(PopPick製品情報)で確認可能です。

また、トラロジの「棚搬送ロボット完全ガイド」でも触れた通り、PopPickは従来の棚搬送ロボットを進化させた新世代ソリューションとして設計されており、より高密度・高生産性を実現する「進化形GTP」と言えます。

デジタルピッキングカートとの連携強化を検討

ミスミでは今後、PopPickで搬送された商品を「デジタルピッキングカート」で識別する作業について、両ソリューションの連携強化による効率向上を検討しています。現在は、この識別作業にスタッフの手作業による対応が必要ですが、データ連携を進めることで一層の作業効率化を目指します。

加えて、前後工程を含めた倉庫内の自動化範囲を継続的に拡張し、さらなる自動化を推進していく方針です。

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