Boston Dynamics/DHLに追加1,000台の物流ロボット導入で覚書締結――グローバル物流自動化を加速

  • 2025年5月22日

米ロボットメーカーBoston DynamicsとDHLグループは、物流現場向けロボット「Stretch」を新たに1,000台以上追加導入する覚書(MOU)を締結しました。これにより、DHLはグローバルでの物流自動化をさらに推進し、サプライチェーンの効率化と労働力不足への対応を強化します。

DHLに導入されるボストン・ダイナミクスの物流ロボット「Strech」
出所:DHL Group

DHLとBoston Dynamicsの協業概要

  • DHLは、2022年に米国内の物流拠点で「Stretch」の導入を開始。今回のMOUにより、今後数年でさらに1,000台以上のStretchを追加導入します。

  • StretchはAI搭載のピッキングアームとビジョンシステムを備え、パレット積み替えや荷下ろし作業を自動化。人手不足が深刻な物流現場で、24時間稼働による生産性向上と安全性の両立が期待されています。

  • 今回の合意は、DHLグループ全体の自動化戦略の一環であり、北米をはじめとする世界各地の物流拠点で順次展開される予定です。

物流現場の課題とロボット導入の意義

物流業界では、EC市場の拡大や人手不足、作業の安全性向上など多様な課題が顕在化しています。DHLは、ロボティクスやAI技術の活用を通じて、持続可能な物流体制の構築を目指しています。今回の大規模なロボット追加導入は、同社の自動化推進の象徴的な取り組みです。

Boston Dynamics「Stretch」の特徴

  • ピッキングアームと高性能ビジョンシステムにより、複雑な荷物の積み下ろしを自動化

  • 1時間あたり最大800ケースのハンドリングが可能

  • 狭いスペースでも設置・運用が容易で、既存倉庫にも柔軟に導入可能

今後の展望

DHLは今後もロボティクスやAIの導入を加速し、グローバルな物流ネットワークの最適化を進める方針です。Boston Dynamicsとのパートナーシップ強化により、業界全体の自動化・省人化の流れがさらに加速することが予想されます。


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