アンビ・ロボティクス(Ambi Robotics)は2025年1月7日、物流業界向けに開発した新たなAI基盤モデル「PRIME-1」(Production-Ready Industrial Manipulation Expert)の運用を開始したと発表しました。
出展:ambiROBOTICS
PRIME-1の特徴と期待される効果
PRIME-1は、倉庫内の商業運用向けに設計された世界初の垂直統合型AI基盤モデルです。以下のような特徴を持っています。
- 3D認識、パッケージのピッキング、品質管理など、様々なロボット操作に対応できる統一されたトランスフォーマーバックボーンを提供
- 2000万枚以上の高品質画像と150,000時間以上の稼働データを活用して学習
- 1兆以上のトークンで学習し、深度推定やロボットピッキングなど、様々な3Dタスクに適用可能
PRIME-1の導入により、以下のような成果が期待されます。
- ロボットソリューションのより迅速な展開
- 3D認識、パッケージピッキング、品質管理のシステム信頼性向上
- 新しいロボットソリューションの迅速な開発と展開
- 1分あたり最大60個のアイテムを正確に分類可能
アンビ・ロボティクスについて
アンビ・ロボティクスは、物流業界向けに高度なAIを活用したピッキング・仕分けロボットを開発する米国のベンチャー企業です。2018年に創業し、2021年9月にシリーズAで約28億円の資金調達を実施しています。
主要製品と特徴
1. AmbiSort System
– 高速小包仕分けシステム
– 商業生産環境で1分あたり最大60個のアイテムを分類可能
2. AmbiKit
– eコマース向けの多機能ロボットキッティングシステム
– 5台のロボットアームを使用した高速ピッキングラインを採用
3. AmbiOS
– 独自のロボット運用システム
– シミュレーションから現実(Sim2Real)へのAI技術を活用
技術的強み
– シミュレーションを活用した高速なAIアルゴリズム学習
– 「Simulation to Reality powered by AmbiOS」と呼ばれる独自の学習手法
– 他のロボットと比べて10,000倍速い学習速度を主張
アンビ・ロボティクスのCTOであるジェフ・マーラー氏は、「PRIME-1により、お客様は当社の生産フリート全体から得られる集合知を活用し、需要が増加する中で急速に進化する物流業界の最前線に立つことができます」とコメントしています。
PRIME-1の導入により、アンビ・ロボティクスは物流業界におけるAIとロボティクスの統合をさらに推進し、より効率的で適応性の高い倉庫運用の実現を目指しています。